パニック障害の原因は?

 パニック障害の原因としては諸説あり、以前は“こころの病気”としてひとくくりにされていましたが、現在では脳の働きが大きく関係していることが分かっています。原因は一つではないので、以下におもな原因となるものについて説明していきましょう。

原因は脳の機能障害

 パニック障害の原因として、今一般的に言われているのは“脳の機能障害”によって起こるという説です。脳には青斑核(せきはんかく)という部分があって、そこは危険が迫ったときに警告をしてくれるノルアドレナリンという神経伝達物質を生成する場所となっています。このノルアドレナリンの分泌に異常が起こり、脳の警告装置が誤作動を起こして危険ではないのにノルアドレナリンを過剰分泌させてしまうと、必要以上に不安感を増し、パニック発作を引き起こすといわれています。
 また、このノルアドレナリンが過剰分泌されないよう抑えてくれるセロトニンという神経伝達物質が不足してしまうこともパニック障害の原因の一つだと言われています。

パニック障害の患者さんの性格的傾向

 イギリスのオックスフォード大学の教授で、心理学者のデビット・クラーク博士は、パニック発作を頻繁に起こしてしまう人は、体にとって何の危険もないような症状でも、命に関わるくらいに重大で危険な状態の前触れかのように受け取って、非常にその状態を恐れ、不安になる傾向があると言っています。
 また、同じくイギリスのマークス教授は、パニック障害の患者さんが持つ性格特性として「気がやさしい」「心配性」「依存的」「協調的(自己主張しない)」という傾向があると指摘しています。これは、こういった性格傾向がパニック障害の原因であるということではありません。ただ、あまり神経が細やかでいろいろなことが気になる人より、いい意味で、図太いぐらいの人のほうがいいのかもしれませんね。

パニック障害は遺伝する?

 パニック障害の原因として遺伝的な要素があるのかどうかは気になるところです。いくつかの信頼おける調査によると、パニック障害の患者さんの家族には、普通の一般の健康な人に比べてパニック障害を患ったことがある人が8~10倍も多いというデータが出ています。また、双子の兄弟の場合、片方の方がパニック障害を発症した場合、もう一人も同じようにパニック障害になる確率は、一卵性の場合で24パーセント、二卵性の場合でも11パーセントという報告もあります。
 しかし、実際にはパニック障害が遺伝する遺伝子というのは発見されていませんから、医学的には親から子へ遺伝する病気ではないと言えるのです。

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